この記事で寄り添うお悩み
- 夫婦関係修復に必要な心構えって何があるの?
- 夫婦関係修復に効果的なやり方を教えてほしい
- 夫婦関係修復でやってはいけないことも知っておきたい
「昔のように仲の良い夫婦に戻りたい。どうすれば...」
「夫婦関係が冷え切ってしまった…なんとかしてほしい...」
このように、夫婦関係修復に関する悩みが後を絶ちません。
一度崩れてしまった夫婦関係。「修復までの道のり」を分かっている夫婦は少ないです。
2人の問題ですので、1人で悩んでいても解決の糸口はまったく見えてこないですよね。
そこでこの記事では、夫婦関係を修復するための心構えや修復につながるやり方、夫婦関係を修復する上でやってはいけないことをまとめました。
記事を最後までお読みいただき、できることから取り組んでいきましょう。
この記事の著者
夫婦関係修復に必要な心構え
夫婦関係を修復したいとお考えなら、行動に移す前に知っておきたい心構えがいくつかあります。
夫婦関係を修復していく上で土台となるため、確実に把握しておきましょう。
修復までには時間がかかって当たり前
「謝ったらすぐに許してくれる」「2〜3日頭を冷やせば元どおり」と考えるのは挫折してしまう元です。
少なくとも数年はかかると見込んでおいてください。
夫婦関係が壊れてしまうまで、相手はずっと我慢してきたはず。我慢してきたのは2、3日ではないでしょう。
たとえば10年間ずっと耐えてきた人が、3日やそこらで相手を許すとは考えにくいものです。
相手が我慢した時間と同じか、それ以上の時間が必要だと考えておきましょう。
夫婦関係が100%修復できる魔法は存在しない
あなたがどれだけ頑張っても、100%修復できる魔法のような方法は存在しません。
夫婦関係が修復しても、必ずどこかに小さな穴が空いています。
それはこれまでに壊れてしまったカケラであり名残です。お皿や鏡など、一度壊れたものは完全には修理できませんよね。
完全な形に修復しようとしても、ヒビが見え隠れしたり欠けた部位があったりするものです。
人の信頼関係も完全に元どおりとはなりません。新たに作り上げていく気持ちで臨んでください。
友人や経験者への相談はストレス発散と考えて
夫婦関係を修復しようと、同じような経験のある友人や経験者に相談するのは、特に悪いことではありません。
むしろ自分の置かれた状況を誰かに聞いてもらうことでストレス発散にもなるでしょう。ですがアドバイスは鵜呑みにしないようにご注意ください。
夫婦関係は家庭ごとで違うもの。
友人や経験者とあなたの家庭が異なるように、あなた方の夫婦関係修復の方法もまた異なるものなのです。
他の夫婦関係が修復したからと言って、同じ方法であなたがたの関係性が元に戻るかは分かりません。
友人などに相談するのはストレス発散と割り切り、アドバイスを鵜呑みにしないようご注意ください。
あなたが変わろうとする気持ちが何より大切
夫婦関係修復に最も大切なのは、あなた自身がパートナーを理解し受け止め、変わろうとすることです。
あなたもパートナーも変わらなければ、平行線をたどるばかり。
修復への道は、パートナーが不満に感じていることを突き止めて改善していくことに他なりません。
これまでの価値観や習慣を一旦捨てて行動を変えていくのですから、こだわりの強い人ほど険しい道のりになるでしょう。
元に戻すのではなく新しい夫婦関係を目指そう
夫婦関係を修復しても、元どおりになるケースは少ないものです。
信頼関係を取り戻すのは、砂場に作ったお城を一旦壊してまた作るようなもの。
完全に元のお城ができないように、信頼関係もまた同じものには戻りません。
以前と同じ関係ではなく、新しい夫婦関係を築いていく必要があります。
恋人から夫婦になったとき、2人の関係は大きく変化したはずです。
元どおりになることを期待するよりも、今より素晴らしい夫婦へと生まれ変わりましょう。
夫婦関係修復につながる7つのやり方
それでは夫婦関係を修復するための具体的なやり方をご紹介します。
難しく考えすぎずに、できる方法から試してみてくださいね。
夫婦関係を修復したいと素直に伝える
パートナーとの関係をやり直したいと素直に伝えるのはやはり効果的です。
面と向かって伝えることが大切だと分かりながらも、できないのが人間ですよね。何を言われるか怖いという思いもあるでしょう。
しかし相手からの反応がなかったとしても、あなたの言動を「夫婦関係修復のために努力してくれている」と捉えるようになっていきます。
あなたの努力が通じれば相手から歩み寄ってくれることも増えてくるものです。
問題と解決策を2人で話し合う
夫婦関係を修復するには、時間をかけてじっくりと話し合うことが必要不可欠です。
なぜ夫婦関係がこじれてしまったのか。2人の考えをきちんとぶつけましょう。
お互いに不満があるなら冷静に伝え合い、今後どうするのかまで決めることができれば満点です。
しかし今後のことまで話せなくても、2人で会話する機会を作るだけでも十分効果は得られます。
同じ時間を過ごし、同じ未来を目指せるようになれば、自然と一体感が生まれてきますよ。
相手に期待しすぎない
怒りが起こるのは相手に期待していることが満たされないからです。
つまり、パートナーに期待しなければ怒りも湧いてこないということ。
期待というのは「してくれて当然と考えること」と言い換えることができます。
相手に対して「これくらいしてくれて当たり前」と考えていることも、これからは「しなくて当たり前」に変換すると気持ちが楽になりますよ。
最初から期待しすぎなければ、少しのことでも自然と感謝の気持ちが湧き上がってくるものです。
相手の良いところに目を向ける
良いところだけを意識すると、相手との向き合い方が変わります。
明るい言葉や表情が自然と表れて、夫婦間に流れる空気は澄んでいくものです。
良いところだけでなく悪いところもあるのが人間。その人をどのように見るかは自分次第だったりします。
悪いところを見て「この人のこと嫌いだ」と思うより、良いところを見て「この人おもしろい」と思った方が、お互いに幸せですよね。
まずは、自分から相手の良いところを率先して探し、負の感情から遠ざかる努力をしてみましょう。会話がガラリと変わりますよ。
「ありがとう」を欠かさない
もっとも大切なことは、相手への感謝の言葉を伝えることです。
パートナーに対して最後に「ありがとう」と言ったのはいつだったでしょうか?
「気持ちがあれば言葉はいらない」というのは少なくとも夫婦には当てはまりません。
何年寄り添ってきたとしても、言葉にしなければ伝わらないものです。
手紙で想いを伝えてみる
直接言えると良いですが、「手紙」によるコミュニケーションも有効です。
何より書くことで冷静になれますし、あなたの本音も表現しやすいので特に推奨しています。
普段と異なるコミュニケーションに、相手も特別な印象を持ち受け入れやすいでしょう。
直接伝えるのが難しかったり過去に失敗したりという経験をお持ちの方は、文字で気持ちを伝えてみてください。
人生の目標を設定し見せ合う
理想とする人生を「二人ともが描いて」見せ合うのも効果的です。
設定した中で似ている目標があれば、「夫婦二人の目標」として一緒に目指せます。
関係が崩れてしまった夫婦は「隣で過ごす未来」に不安を感じていますから、二人が同じ目線でみれる目標があると安心できるのです。
もし仮に、似た目標が無くても安心してください。
普段考えることのないお互いの目標をみることにより、本音が伝わり、相手について「より深く知る機会」になります。
修復の必要な夫婦は、相手について考える時間が不足している状態ですから、違った側面を知ると「相手の見え方も変わってくる」ものです。
「興味を持つきっかけ」として試してみると良いでしょう。
夫婦関係修復のきっかけ
夫婦関係修復のきっかけをつくるには、変化を与えることが大切です。
例えば、
- 謝罪の言葉
- 話し合いの時間
- 身だしなみ
など、ほんの小さな事が修復のきっかけになる夫婦をたくさん見てきました。
- 感情的になり本音を言えずにきたけど、謝罪の言葉を伝えてみる
- 頑固になり話すことを諦めてきたけど、話す時間を増やしてみる
- 付き合いはじめの頃を忘れていたけど、身だしなみを整えてみる
上記のように、勇気を出したあなたの行動は、大小あれど相手には伝わるものです。
いきなり修復が成功するほど簡単ではないですが、修復への第一歩となる可能性を秘めています。
もし夫婦関係修復のやり方が、自分にはまだ難しいという状況であれば、きっかけづくりから試してみると良いでしょう。
きっかけづくりすらできない状態が続いている場合は、夫婦問題の専門家に相談のうえ介入してもらうのもひとつの手段です。
夫婦関係の修復がうまくいかない!?やってはいけないこと5選
夫婦関係の修復には、パートナーと自分の両方が修復という同じ方向に進まなければなりません。
足並みを揃えるためにやってはいけないことについてご紹介します。
一方的に責める
相手を一方的に責める行為は控えましょう。
仮にパートナーに過失があったとしても「ネチネチ責めてくるのが許せない!」と怒りに油を注ぐ動機になってしまうかもしれません。
目の前の相手を責める前に、相手からの批判を聞くと修復の助けになることも。
完全に間違いのない人間などいないのですから、一方的に責め立てることはやめておきましょう。
自分は変わろうとしない
パートナーには変わることを要求するけれど、自分は一切変わらない。よくあるケースですが、修復からは遠ざかります。
仮に相手が100%悪かったとしても、夫婦関係修復を望むならあなた自身も変わらなければなりません。
なぜなら夫婦は2人で1つだからです。
パートナーが自分に合わせれば良いという考えでは、この先別の要因で夫婦関係が悪化してしまう恐れがあります。
2人とも寄り添ってこそ、真の夫婦になれるのではないでしょうか。
期待させる言葉を使いすぎる
期待させる言葉の使いすぎは、よくありがちなミスです。
修復に向かおうとする気持ちが強すぎるあまり、「絶対にあんな態度はとらない」「もう二度と自分よがりな行動をしない」と言いきりたくなりますよね。
しかし、嘘をつかれたときに、心が離れていくのが人間です。
相手を期待させておいて出来なかった場合、修復への道のりを閉ざしてしまう可能性すらあります。
人はすぐに変われないと自覚しつつ、約束できることから伝えていくと良いですよ。
子どものためを言い訳にする
子どもを盾にして修復をせまるのはおすすめできません。
夫婦の在り方は子どもに大きな影響を与えるものです。
しかしながら、夫婦の在り方を子どもに委ねても夫婦関係の修復にはつながりませんよね。
どの方向に歩んでいきたいか、どんな形の夫婦を目指していきたいかを、夫婦ともども真剣に考える必要があります。
子どものことを一番に考える姿勢は大切ですが、言い訳に使うのは避けたほうがよいでしょう。
話し合いに友人や親族を同席させる
夫婦の話し合いに友人や存続を同席させると、さらにややこしくなる可能性が高いです。
友人や親族は、呼んだ側の味方になるはず。
冷静に話し合うために呼んだはずの友人が感情的になったり、相手を怒らせる原因になったりしてしまうのです。
夫婦関係修復を目的とした話し合いに同席させるなら、弁護士や行政書士のようなプロの第三者が良いでしょう。
中立な立場で冷静に場をまとめてくれますよ。
夫婦関係修復でよくある質問
夫婦関係を修復するには時間がかかります。
すぐに解決するのが難しく複雑に絡み合った問題だからこそ、「もどかしく感じる瞬間」は何度も訪れるでしょう。
そこであなたと同じように悩んでいる夫婦からいただく、夫婦関係修復でよくある質問を3つまとめました。
Q:夫婦関係の修復で必要なコミュニケーション力は?
夫婦関係を長く続けていると、良くも悪くもコミュニケーションが雑になっていくもの。
顔の表情で合図したり、少し強めな表現をしたり、スマホを見ながら返事したりなど、身に覚えがあるのではないでしょうか。
しかし夫婦関係の修復においては、コミュニケーションを侮ってはいけません。
最低限、意識したい力は下記の3つです。
- 傾聴および共感力
- 攻撃性のない言葉選び力
- 嘘偽りなく本音を伝える力
相手の意見に対して真摯に向き合い、すべてを受け入れること。そして相手を非難せずに、伝えたい内容を明確にしながら言葉を発するようにしましょう。
Q:夫婦関係の修復において片方だけの努力は有効ですか?
一方的な努力はしないよりした方がいいのですが、効果は半減します。
夫婦関係修復を実現するためには、「お互いの参加と協力」が必要不可欠。
しかし覚えておいていただきたいのは、修復への取り組みを開始した直後は「片方だけが努力する状態」になって当然です。
自らが変わろうとする姿勢を見せ続けることにより、相手の感情を動かし、「このままではいけない」との想いを強められます。
夫婦の片方だけが努力し続ける状態は健全じゃないですが、片方だけが努力する期間は受け入れるようにしましょう。
Q:夫婦関係修復で専門家のカウンセリングは必要ですか?
夫婦関係の修復において、専門家のカウンセリングはとても有効です。
年間1000件以上の相談を受ける中で、カウンセリングの必要性を強く感じてきました。
特にカウンセリングが必要だと感じる理由は以下の3つです。
- コミュニケーションのズレを補正できる
- 夫婦間にある潜在的な問題を見つけられる
- 中立的な第三者の存在が安心感を与えられる
一度崩れてしまった夫婦ですから、自分達の何が悪かったのかを冷静に考えるのは意外と難しいもの。
専門家の立場から会話の様子や二人の表情を見ると、問題の「コア」となる部分が手に取るように見えてきます。
また第三者が介入することにより、不安な表情が薄れ、本音をぶつける機会が増えるところも、カウンセリングの必要性を感じる場面の一つです。
夫婦関係修復に関するご相談
夫婦関係修復に必要な心構えとやり方、やってはいけないことについて解説してきました。
この記事が、あなたの夫婦関係修復の糸口になることを望んでいます。
しかし、短期間で修復できるほど簡単ではありませんし、修復の過程でたくさんの不安が押し寄せてくることでしょう。
当オフィスでは、そのような不安も見越して、「あなたを一人にさせない道標」を提供しています。
「一人だと夫婦関係の修復が難しい」「色々試してみたけど、修復がうまくいかない」「修復の過程でやってはいけないことをしてしまった」このような方は、いつでもご相談ください。
以上です。
行政書士松浦智昌
行政書士松浦総合法務オフィス