この記事で寄り添うお悩み
- 夫婦の再構築がしたい
- 再構築を決めたのに夫の気持ちが冷める瞬間って?
- 夫婦再構築中のスキンシップはあり?
「一緒にいても居心地が良くない!」
「会話がないまま過ごしていくのかな...」
長年連れ添った夫婦といえども元は他人。心が離れていると感じることもあるでしょう。
このまま何もせずに手をこまねいていると、いずれ別れの時が訪れるかもしれません。
夫婦の問題に10年以上向き合ってきた中で、夫婦の再構築で「具体的に何から始めれば良いか分からない」「努力したけど良くなってる気がしない」という声が大変多いです。
そこで今回は夫婦の再構築が必要なケースや再構築の具体的な方法、再構築中に夫の気持ちが冷める瞬間についてまとめました。
この記事の著者
夫婦の再構築が必要なケース
最近パートナーとの距離感がギクシャクしている気がするけれど、
「見ないふりして放置しても大丈夫?」
「再構築までする必要はないのかな?」
と感じる瞬間ってありませんか。人は自分を客観視するのが難しいため、再構築すべきかどうかを冷静に判断できないものです。
そこで、夫婦の再構築が必要なケースを5つまとめましたので、セルフチェックにご活用ください。
夫または妻の不倫
不倫や浮気が発覚した場合は夫婦の再構築が必須です。
不貞行為はパートナーの心を深く傷つけ、信頼していた心に大きな亀裂を生じさせるもの。
子どもの将来や経済面から離婚を免れたとしても、長い間ショックを引きずることになるでしょう。
お互いを想う気持ちのバランスが崩れた状態ですので、夫婦を継続するなら再構築をしていく必要があります。
義両親との不仲
同居・別居にかかわらず、義両親との不仲も夫婦の形に大きく作用します。
あなたの両親と夫(または妻)が不仲なら、板挟みになってストレスの原因になるでしょう。
また夫(または妻)が自分の親の言い分を丸呑みし、配偶者であるあなたや子どもの意見を蔑ろにする場合も問題です。
義両親とあなたで対立が起こった時、パートナーはあなたを守るどころか義両親と一緒に責め立てるかもしれません。これでは拠りどころが無くなり、気持ちも折れやすくなってしまいます。
義両親との関わり方、義両親のことでギスギスしてしまった空気を立て直していく必要があるでしょう。
浪費癖や借金がひどい
金銭トラブルも夫婦再構築を必要とする悪癖です。
一般的に夫婦はお互いの財布を共有しているもの。
二人にとっての大切なお金にもかかわらず、無断で借金を作ったり浪費を繰り返したりしていれば、怒りがつのるのも無理はありません。
借金返済のためにやりくりを続けていれば、いずれ経済的にも精神的にも疲弊して愛情も冷めてしまいます。
生きていくうえでお金の問題は常につきまとうため、すり合わせはマストと言えるでしょう。
感覚や性格が合わない
恋人のうちは気にならなかった微妙な食い違いも、夫婦となれば話は変わってきます。
自分にとって譲れないことが相手にとってとるに足らないことであったり、逆に「なぜそんなことで」と思ったり。
はじめは小さなすれ違いであっても、回数を重ねる上で許せなくなってくるものです。
好きだったはずの相手もいつしかただの同居人となり、夫婦お互いの心が冷え切ってしまう原因になります。
毎日続くやり取りであるため、価値観の違いを知り、乗り越えていかなければなりません。
セックスレス
セックスレスは夫婦のスキンシップがないことを意味します。
肌を重ねて愛情を確かめ合うことで、お互いへの気持ちをより強固にする側面もあるのです。
そのため長くセックスレスが続くと心にも距離ができてしまいます。
夫婦それぞれで、性欲は微妙に異なり深刻度合いも違うため、性への向き合い方も含めて歩調を合わせていかないと夫婦の維持は難しいでしょう。
再構築までに夫婦がすべき心の準備
夫婦の再構築にあたり、行動する前に心の準備が必要です。
準備が整っていれば、再構築をただ実践するよりもはるかに結果が出やすくなります。焦らず順番に進めていきましょう。
再構築が難しいケースを知る
どれほど夫婦の再構築を望んでいたとしても、実際には難しいケースも存在します。
最も多いのはモラハラやDVなどの「暴力」です。
モラハラやDVの改善は非常に困難ですし、暴力により傷ついた心や身体は戻りません。
ただただ怖いのです。これから状況が上向くことはないに等しいと考えてください。
あなたがモラハラやDVの被害者なら、まずは物理的に距離を取りましょう。
また相手が離婚するつもりでいる場合も、再構築は非常に困難です。
離婚を心に決めるまでに相手は多くの葛藤を乗り越えてきたはずですから、簡単に気持ちが変わることはないでしょう。
とはいえ諦めずに説得すれば、離婚回避ができる可能性もあります。
離婚を避けたいなら、相応の覚悟を持って再構築に臨みましょう。
時間をとって自分の気持ちを整理する
夫婦を再構築してどうなりたいのか。時間をとって自分の気持ちを整理しましょう。
おすすめは紙に書き出すことです。
今の状態を自分はどう感じているのか、相手に対する不満はないのか、あるならどんなところでどうしてほしいのか、など思いつくままに書いてみてください。
第三者に聞いてもらう方法もありますが、聞いてもらった相手の意見や感情が混ざってしまう可能性もあります。
自分の感情を思うがままに紙へぶつければ、純粋なあなたの気持ちがそのまま反映されます。
相手と向き合う前に、自分自身と向き合ってみましょう。
再構築後も理想どおりにはいかない
夫婦の再構築が叶ったとしても、理想どおりにはならないかもしれません。
なぜなら夫婦とはあなた1人でなるものではなく、必ず相手の意思が関わってくるためです。
たとえば「新婚当初のころに戻りたい」と考えていても、完全な元どおりにはなりません。
なぜなら新婚当初よりもお互いを深く知り尽くしており、夫婦の形も「新婚」から「夫婦」に変化しているためです。
理想が高ければ高いほど再構築後に困惑してしまうでしょう。
夫婦の再構築とは、これまでの二人の歴史を一度こわして立て直すものです。
理想の夫婦を目指すのは、再構築がいったん落ち着いた後と考えてください。
過去の不倫や浮気を許せない気持ちは一生続く
不貞行為は相手に「一生消えない傷」を残します。
仮に一度きりの過ちだったとしても、許せない気持ちや不快な気持ちは心に残り続けるでしょう。
浮気をされた人は、その気持ちと折り合いをつけられるのかがポイントになります。
浮気をした人は、相手から一生許されないと覚悟を決めてください。
その上で、夫婦の再構築を望むのかどうか考えてみましょう。
固定観念よりも2人の幸せを優先する
「結婚したのだから○○すべき」
「結婚したからには○○であるべき」
このような「べき論」に振り回されていないか自分の心に問いかけてみてください。
両親や世間一般の意見に従い苦しい思いをするよりも、夫婦2人のルールの中で幸せに暮らすことを優先しましょう。
夫婦の再構築は、2人が幸福になる未来がなければ達成できません。
世間一般の価値観や常識に囚われず、自分たちがどうしていきたいかを考えておきましょう。
話し合いの間に子どもを預けられる人や施設を探しておく
夫婦の再構築には「話し合い」が欠かせません。
お互いの言い分を共有しなければ方向性が定まらないためです。
じっくり腰を据えて話し合うことになるでしょうから、その間に子どもをどこに預けるか考えておきましょう。
もう子どもが大きいなら問題はありません。
しかし小さな子どもを抱えたり横に座らせたりしたまま夫婦の再構築に向けた話し合いをするのは難しいものです。
両親に預かってもらうか保育園等の一時預かりを利用して、夫婦2人だけで話し合える場を設けましょう。
夫婦再構築の具体的な方法4選
心の準備が整ったら実際に取り組みを開始するフェーズです。
以下に「夫婦再構築の具体的な方法」を4つ紹介しますので、できることから実行してみてください。
夫婦がこじれた原因を考える
まずは1人で、夫婦がこじれた原因を考えてみることが大切です。
本当の原因が分かれば対策も打ちやすくなります。
もし不倫や浮気のように原因が明らかであれば、今すぐに離れて、連絡もしないようにしてください。
原因が明らかにならなかったとしても、現実と真剣に向き合った時間は重要な意味を持ちます。あなたの姿勢が相手の気持ちに変化を与える場合もあるのです。
思いつく原因を洗いざらい潰すことで、相手との話し合いがスムーズに進むでしょう。
夫婦で何度も何度も話し合う
1人で考え抜いた後で、夫婦で話し合ってみましょう。
夫婦がこじれている場合、話し合いに応じてもらえないかもしれません。
話し合いが実現しない時は、焦らずじっくり機会を待ちましょう。
何回も伝えていれば、いつか必ず時間を取ってくれるはずです。
1度だけでなく、何度も何度も話し合いを繰り返すと「本当の気持ち」をさらけ出しやすくなります。
過去よりも未来に目を向ける
「あんなことをされて嫌な思いをした」という記憶はなかなか消えないものです。
しかし過去を引きずっていてはいつまで経っても未来は明るくなりません。
夫婦で手を取り合って幸せな未来を掴みたいなら、過去のことはできるだけ水に流すのが吉。
ただし相手が過去のことを引きずっていても、「そんなことより未来に目を向けて」と言ってはいけません。
相手にとっては忘れがたい記憶かもしれませんので、気持ちを尊重して寄り添ってあげましょう。
感謝の言葉を常に忘れない
夫婦になると、相手がしてくれたことに対して感謝する気持ちを忘れがちになりますよね。
これからは些細なことであっても「感謝の言葉」を口に出すようにしましょう。
「ありがとう」は何度言われても嬉しいものです。
まずは「1日10のありがとう」から始めてはいかがでしょうか?
再構築すると決めた夫の気持ちが冷めるとき
夫が浮気をした場合、再構築をすると決めた後で気持ちが冷めるケースがあります。
冷めた夫の気持ちを代弁すると下記のとおりです。
- このまま一緒にいても妻を幸せにできない気がする
- ところどころで妻が不安定になる姿を見ていられない
- 一度覚悟はしたつもりだけど、攻められ続けるのはしんどい
これを見た女性は怒りでいっぱいになるかもしれないですが、精神的に弱い男性は多いです。
夫婦の再構築をすると決めたのに、少しでもこれまでと違う妻の雰囲気や態度を目にすると途端に自信を無くしてしまいます。
自信を無くした自分に耐えられなくなった末に、気持ちが冷めるという状態になってしまうのです。
上記のような感情の変化を夫は事前に理解しておく必要がありますし、妻の方も弱気になった夫を支える気概が必要になってきます。
夫婦の再構築でよくある質問
夫婦の再構築は簡単ではありませんし、乗り越えるべき障壁がいくつも出てくることでしょう。
障壁が出てくるたびに心が折れてしまうと再構築はうまくいきません。事前にあらゆる情報に触れて「諦めにくい」状態をつくっていきましょう。
ここでは、夫婦の再構築でよくある質問を3つまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
Q:再構築がどうしてもできない夫婦って?
再構築がどうしてもできない夫婦は、以下の特徴があります。
- 心の傷があまりに大きい
- いっさい相手を信用できない
- 片方の離婚の意思が揺るがない
上記は夫婦のどちらかが「裏切り続けた」結果、生じる状態です。
話をまったく聞かない、言ったことを守らない、まるで物かのように扱い傷つける、嘘をつき他の人を何度も愛してしまう、などをしてしまうと再構築できる可能性は限りなくゼロに近づいてしまいます。
もし相手を一度でも裏切った経験がおありなら、裏切り続ける前に自身のふるまいを正すようにしましょう。
Q:再構築中に夫婦のスキンシップを取るのはどうなの?
合意があればもちろん大丈夫ですが、浮気や不倫がキッカケで心の距離が離れた場合は控えて当然です。
浮気や不倫をされた方は、いくら夫婦であっても「気持ち悪い」「近寄りたくもない」と感じているため、求めてきたら全然反省してないと感じるでしょう。
夫婦の再構築をする上で、一人よがりな行動は見直していく必要があります。
道路を歩く際に車と離してあげる、重いものを持ってあげるなど、紳士なスキンシップであれば試してみても良いでしょう。
Q:再構築を選んだけど辛い...。どうすればいいですか?
繰り返しではありますが、夫婦の再構築には「辛い瞬間」が何度も出てきます。
気持ちのすれ違いや相手を許せない自分、かるはずみな相手の行動など気になるポイントは多いです。
「気になりすぎてどうにかなりそう」・「夫婦の再構築前に諦めてしまいそう」という方は、夫婦問題の専門家に相談すると良いでしょう。
夫婦再構築のまとめ
夫婦の再構築が必要なケースや再構築の具体的な方法、再構築中に夫の気持ちが冷める瞬間について、徹底的に解説してきました。
夫婦の形を改めてつくっていきたいという方が、「何とか頑張れそう」と感じてくれることを強く望んでいます。
再構築までの概要は示したつもりですが、あなた一人で頑張る必要はありません。
当オフィスでは、夫婦としてのありたい姿を一緒に描き、良い距離感を築けるまで並走するお手伝いもしています。
「夫婦の再構築がしたい」「再構築の過程でつまずいてしまった」「二人の想いにズレがあり悪い方向にいってしまう」このような方は、いつでもご相談ください。
以上です。
行政書士松浦智昌
行政書士松浦総合法務オフィス