この記事で寄り添うお悩み
- 価値観の違いが生じる原因って何があるの?
- 夫婦間でよくある価値観の違いが把握したい
- 価値観の違いを乗り越える方法を教えてほしい
昔は好きという気持ちでどうにか誤魔化せていた価値観の違いも、毎日の積み重ねから辛いと感じ始めた夫婦の存在をよく耳にします。
喧嘩のタネにするほどのことじゃないからこそ、日々チクチクとストレスになってしまうことも。
そこでこの記事では、価値観の違いが辛いと感じている方へ、周りの夫婦がどのような価値観の違いに悩んでいるのかをご紹介します。
この記事の著者
価値観の意味とは?
同じ家庭で育ち血を分けた兄弟や親子でも、価値観の違いは生じるものです。
つまり、赤の他人であるパートナーと価値観の違いを感じるのは当然のこと。
しかし、そもそも「価値観」とは何か把握できているでしょうか?
『価値観とは、何に価値があると認めるかに関する考え方。価値(善・悪、好ましいこと・好ましくないこと、といった価値)を判断するときの根底となる ものの見方。ものごとを評価・判断するときに基準とする、何にどういう価値がある(何には価値がない)、という判断。
引用:ウィキペディア
言葉の意味は理解できるかもしれないですが、日常生活には当てはめにくいです。より夫婦間の生活に当てはめて考えると、価値観は以下のようになります。
- 理解しがたいと感じる相手の言動
- 自分の意思に反する相手の言動
- 同じ物事に対する重要性の感じ方
つまり価値観とは、「自分にとって心地の良い考え方」と解釈できます。
価値観の違いが生じる原因
価値観の違いが生じる原因は、自分にとって心地の良い考え方はが「人の数だけある」からですね。
好きな食べ物、好きな音楽、好きな場所など、趣味趣向の違いを相手に押し付けると嫌がられるのと同様に、心地の良い言動を押し付けるのも難しいもの。
そして、相手の心地の良い言動の範囲が、自分にとって心地の悪いものである場合に、価値観の違いがストレスに感じるのです。
価値観の違いの例を6つ紹介
夫婦に起こりやすい価値観の違いを、例として6つご紹介します。
- 金銭感覚
- 衛生面
- 子育て
- 仕事
- 家事
- 趣味
価値観の違いの例①:金銭感覚
妻が結婚資金や養育費をコツコツと貯めている一方で、夫が車のローンや飲み会などでお金を使い果たす日々が続くと、「この人とは一緒にやっていけない」と感じてしまうことも。
反対に、妻の浪費癖がなおらず、夫が生活費の負担をすることへ不満を感じているケースもあります。
金銭感覚の違いは生活に直接影響を及ぼすことが多いので、許容できる範囲を継続的に越すことで限界が訪れることがあるので注意が必要です。
お金を一緒に貯める、お互いの貯金には口出しをしないなど、お互いが納得できるルールを決めることで解決できる可能性があります。
価値観の違いの例②:衛生面
家に帰ってきたときに手を洗わない、同じバスタオルを何日も使う、お風呂に入らずに寝てしまうなど、お互いにとって不快に感じる衛生面の違いがあると、不満の原因になることも。
衛生面での価値観の違いは相手に合わせて変えにくく、致命的な違いになりやすいです。
お互いが不快な気持ちにならないよう、いかに相手を想って行動できるかが鍵になるでしょう。
価値観の違いの例③:子育て
子供の習い事に対する意識や、勉強に対する態度が違うと、意見の食い違いが起こりやすいです。
妻は子供が辞めたがっている習い事を無理に続けさせる必要がないと思っても、夫が継続を重視するタイプの場合、衝突の原因になるでしょう。
妻が成績を重視する一方で、夫が子供の好きにさせれば良いと考えるなど、お互いの教育方針はお互いが育った環境によってもかわります。受験や進学などの節目で、夫婦間の価値観の違いが明らかになることも。
子供も含めて話し合いをするの必要があるケースも存在します。
価値観の違いの例④:仕事
妻は「嫌ならやめれば良い」と考える一方で、夫は「同じ会社に勤め続けるべき」と考える場合、夫がこぼす愚痴を聞いた妻は苛立ちを覚えるかもしれません。
「社会人なら無理をしてでも働くべき」と考える妻と違い「具合が悪ければすぐに仕事を休もう」と考える夫の価値観の違いがあれば、お互いの言動に不満を感じることも。
仕事に対する意識の違いは、将来への不安を掻き立てる原因にもなります。
お互いの仕事に対する姿勢を理解できないなら、お互いに干渉しないための方法を考えるのも良いでしょう。
価値観の違いの例⑤:家事
共働きなのだから両方が家事をすべきだと考える妻と、家事は女性がして当然だと考える夫であれば、衝突するのも無理はありません。
お互いが疲れているのにもかかわらず、一方が家事に非積極的の場合、別れを視野に入れ始めるのも当然でしょう。
家事は日々のストレスになりやすい部分です。不満があるときは解決方法を考えなくては、いつか爆発してしまうかもしれません。
価値観の違いの例⑥:趣味
あれがしたい!と思っても相手が乗り気じゃない、自分は好きじゃないのに毎回付き合わされる。
お互いに趣味が違うと割り切れるのが望ましいですが、そうでないと一緒にいるのが窮屈に感じてしまうでしょう。
また、夫がアイドル好き、妻がジャニーズ好きで空いた時間は常に動画を見ているような状況だと、嫌悪感を抱くことも。
自分にないものがあると捉えることで、プラスに好転するケースもよくお見掛けします。
価値観の違いで離婚する夫婦の特徴
価値観の違いを許容できない状態が続いた結果、離婚へと踏み出す夫婦もいます。
価値観の違いで離婚をする夫婦の特徴もあげていきましょう。
- お互いあるいは一方が歩み寄れない
- 無理なものを無理と言えない
- お互いを別人として認識できない
離婚する夫婦の特徴①:お互いあるいは一方が歩み寄れない
お互いあるいはどちらか一方が、相手を尊重しようという意思がない場合、夫婦関係が成り立たなくなってしまうのは当たり前のことです。
相手が自分にあわせるのが当然だという考えがある人とは、歩幅をあわせて生きていくことが難しくなるケースもあります。
相手への思いやりがないことと、意思が強いことは別の話です。
どうしても反発し合う意見があるときは、二人の折り合いがつく場所を見つける必要があります。
それができない夫婦は、離婚を選ぶこともあります。
離婚する夫婦の特徴②:無理なものを無理と言えない
つまり、本音をぶつけ合えない仲の場合、どちらかあるいは両者が我慢をし続けることになります。
我慢は不満となっていくので、いつか溜まって限界が訪れ、修復が不可能になったとき、破局へと進むケースも見てきました。
どうしても無理なことを無理と言えず、どちらかが我慢し続けないといけないとき、夫婦でいる意味がなくなります。
二人が一緒にいて良い相乗効果がないなら、離婚をした方がお互いのためというわけです。
離婚する夫婦の特徴③:お互いを別人として認識できない
夫婦だからといって、お互いが違う環境で生まれ育っています。
別人であることを認められないと、相手の言動にイライラしてしまう原因になり夫婦関係の修復が難しくなることもよくあります。
相手が違う意見を持っていて当たり前であること、自分とは違う人間であることを念頭に置いたときに、どうしても相手の言動を理解できないなら、離婚という道を選ぶ必要もあるでしょう。
価値観の違いの乗り越え方とは?
夫婦で価値観が違うのは仕方がないと分かっていても、感情がついていかないというときはあるでしょう。
相手が違う価値観の持ち主であることを認めたからといって、イライラしないとは限りません。
そんなときのために、価値観の違いを乗り越える方法をご紹介します。
- 価値観を作った理由を知る
- 腹を割って話し合う
- 我慢をしているのは自分だけだと思わない
乗り越え方①:価値観を作った理由を知る
価値観は、育った環境や経験により形成されていきます。
例えば、「旦那がケチで節約の度を過ぎている。もっと余裕のある生活ができるのに嫌がる」という不満があるとき。
旦那がケチな理由が、「昔父親の会社が倒産した後お金に苦労して育ったから節約にうるさくなった」からだとして、そのような過去がわかれば節約精神を理解できるようになるかもしれません。
「妻が潔癖症すぎて、帰宅したあと自分の足跡をアルコール消毒するのが傷つく」と感じているとき。
妻が「昔自分のせいで家族に水虫を蔓延させてしまった」ことがあったとして、そのような過去を背負っていたら用心深くなる気持ちもわかるかもしれません。
その価値観を形成した原因を知ることは、お互いのことを理解できるきっかけになることもあります。
乗り越え方②:腹を割って話し合う
お互いの価値観を開示しあい、違う価値観を楽しめないのか、どこまで理解できるのか、どの程度なら折れることができるのかをとにかく話し合うと良いです。
どちらか一方が話し合いに積極的になれず、明るい未来のために働きかけられないなら、乗り越えることは難しいでしょう。
お互いが大切にしていることは何なのか、何をどうして譲れないのか、心のうちをしっかりと見せ合うことが鍵です。
乗り越え方③:我慢をしているのは自分だけだと思わない
「普通に考えて」「常識的に」など、計りようのない価値観を押し付けるのではなく、お互いにとっての希望が通らないことにより不満があることを認めましょう。
夫婦間で価値観の違いを感じているとき、我慢をしているのは自分だけではないことがほとんどです。
お互いがお互いの価値観で意思を開示し、どんな感情でいるのかを確認し合いましょう。
どうしても価値観の違いを乗り越えられない場合
ここまで読んでいるということは、価値観の違いを乗り越えようと思っていたのにうまくいかない、と悩んでいると思います。
価値観の違いくらいでと、家族や友人に話せない状況が続いた方もいるかもしれませんね。
しかし、自己嫌悪に陥る必要はありません。1人ではどうしようもない、そんな時は専門家への相談が有効です。
もしご自身で解決策を見つけられないなら、価値観の違いで悩む夫婦を15年間に渡りみてきた行政書士松浦がご相談に乗ります。
自分たちが解決できるケースなのか、離婚を検討すべきケースなのか、客観的な視点でお声がけいたしますのでご活用いただければ幸いです。
まずはお気軽にご相談ください。
行政書士松浦智昌
行政書士松浦総合法務オフィス